『酒』が教えてくれたこと。『人生は何も変わらない』という絶望

 

不思議なもので、
体重が70kgあったころは
『自分のコト』ばかりが気になっていた。

『おなか』が出てるから、
『服が入らない』
あーあ
とか、

『ヒトから
太って見えないだろうか』とか。

でも
実際には
本当に『太っている』から、
『太って見える』のは
当然だったのだけれど。

通りすがりに、
『デブ』だと
思われているんじゃないかとか

『デブ』だから、
ヒトから笑われているんじゃないかとか、

なんだか
いつもいつも
そんなことばかり
考えていたように思う。

すると
どうなったかというと、

どんどん
自分のことが
キライになっていった。

ある時期は、
『鏡を見るのがイヤ』だったくらいだ。

そして、
太っていると
これまた
不思議なんだけれど、

美容院に行くのが
とてもめんどくさく
なってくる。

もーいいや
髪をきったところで、

いまさら
なにがどうなるワケでもないし
とか、

わたしは
30代に入ってまもなく、
そんな心理になってしまったのだ。

『自分を整える』
というようなことを、

もう年だから
べつにそんなの
しなくていいじゃんと。

ひじょーに
無気力になった。

もう20代じゃないし、
結婚もしたし、

今さらねぇと。

もう
オバサンになるだけ
だからねと。

周りを見ると、
50か60過ぎくらいの
『おじさんオバサン』みたいなヒトが
結構いた。

というか、
『そういう気持ち』で
すごしていたから、
『おじさんオバサン』しか
目に入らなかったのかもしれない。

年齢を重ねても
『こぎれい』にしている女性は

自分のまわりに
たくさんいたハズなのに。

わたしは
どんどん
『おじさんオバサン』になろうとしていた。

『酒』はまだ
毎晩飲んでいた。

そして飲むといつも
『同じ考え』になった。

わたしは
自分の人生を
『被害者』
『弱者』のように感じていた。

あのヒトが
『こぎれい』にできているのは、
『お金がある』からであって、

『お金がないヒト』は、
そんなこと
できるワケがないよね
とか。

酒を飲み
太っていたわたしは、
『自分が何もしなくていい』理由を

いつも探していたのだった。

わたしは
自分の人生が
おもしろくなかった。

どうして
こんなことになってしまったのだろう

いつもそんなことを考えていた。

1日1日は
酔っ払っている間に
どんどん過ぎていき、

春を感じることもなく、

夏はただ暑いだけで、

秋がいつ来たのかも
気づかぬまま

寒い寒いと言っていた。

気づくと
いつも冬だった。

 

スポンサーリンク




 

酒をやめ
20kgヤセた今、

わかったことがある。

自分の人生が
これまで
おもしろくなかったのは、

『なにもしてこなかった』からだと。

あーだ
こーだ言いながら、

『ヤセなくていい』理由を探し、
『酒をやめなくていい』理由を探し、

わたしは
ずーっと
『そのままでいようとした』

本当は
ヤセてキレイになりたかったし

酒もやめたかったのに。

わたしは
自分が
『挑戦しなくていい』理由を探し続けた。

そして
『ちゃんとやっているヒトたち』を

あんなことやってもダメだよね
とか、

それは
お金があるからできるんだよきっと
だとか、

あーいうのって、
『老い』に逆行していて
見苦しいよねとか

『こぎれいにしているヒトたち』を
『批判する』ことで、
『自分自身』を保とうとしていた。

酒を飲んで、
デブで、
掃除もできず、
お金の管理もできない

そんな自分を

『正当化するため』に、
必死こいて、
『理由』を探しまくっていたのだった。

わたしの
『酒飲み暗黒時代』は、

そんな毎日の繰り返しだった。

あー
しみじみ。

酒をやめたいんだったら、
『早めにやめたほうがいいよ』
って
わたしが思う理由は、

実は
こういうところからきている。

『酒を飲んでいる期間』というのは、

自分自身が
大きな問題や悩みを抱えていて、

どうしようもなく
ツライから
『こうなっている』
と思いがちなんだけれど、

でも実際は、
ただ、
そこへ『たたずんでいて』

『自分でどうにかしよう』ということを
『しない状態』

『拒否している状態』
なんだと思う。

だから
すごく
『まわりのせい』にする。
『ひとのせい』にする。

自分を
正当化するために、

うまくいかないことを
『だれかのせいにする』
『なにかのせいにする』

でも、
そんなこと
ずーっとやってても、
自分の抱えている問題は

なにひとつ
『解決しない』んだよね。

そして
心はいつも
モヤモヤがいっぱい。

不満がいっぱい。

そういうことの繰り返し。
ずーっと繰り返し。

だから
わたしは
『酒をのまないほうがいい』

やめたいんだったら
1日でも早く
『やめたほうがいい』

と、
そう思うのだ。

なぜならば、
酒をやめた
その1時間、
1日目から

止まっていた
人生の『車輪』は動き出す。

よし、自分で
『どうにかしよう』と

『そういう自分』が
ついに『動き始める』のである。

2日目
3日目

そして1週間、1か月

あなたの人生は
少しずつ動き始める。

自転車の車輪みたいに
『前へ』『前へ』と進んでいく。

 

酒はわたしに教えてくれた。

『飲み続けていても
あなたの人生は何も変わらないよ』

ということを。

『飲み続けていく』ということは、
ずーっと『絶望感』にとりつかれる
ってことなんだと、
わたしは思っている。

 

さて、卒酒2295日目の今日
体重は53kg。

最近2キロ増えた。

それは、
いただいた『おまんじゅう』と『おせんべい』が
もったいなくて、

ここ1週間
『おやつ』を腹いっぱい
食べ続けたせいだ。

酒を卒業すると、
『太る理由』を
正確に把握できるようになる。

それはなぜかというと、
『食べた物』をキチンと覚えているし、
自然と、
自分で自分を
コントロールできるようになるからだ。

なのでわたしは、
この『おやつ』を
しばらくやめようと思っている。

すると
『2kg減る』ハズ。

ですけれども
どうでしょうか。

あとは
体がどういうふうに
反応してくれるかですね。

体重計に毎日乗って、
記録してみます(^^)

それではまた!